FC2ブログ
コメントは受け付けていません。

トラックバック

帰納法の落とし穴

11/21・27付のコラムでも書いたように、人間の思考の様式は「帰納法」と「演繹法」に大別される。

普遍的な前提から個々の結論を導くのは「演繹法」だ。数学の解を導くのに、公式をあてはめて考えるのがその典型例である。ただし、日常生活においては、どの前提を‘普遍’と考えているかで異なる結論が導かれることは、11/27コラムで‘清武の乱’の例を引いてすでに述べた。

では「帰納法」はどうだろうか。多くの個別事例を観察して、それから普遍的な原則を導き出す帰納法は、自然科学などでは当たり前に用いられる手法である。ガリレオは木星の衛星の発見から天動説に疑いを持ち、ニュートンは木から落ちるリンゴを見て万有引力の法則を打ち立てた(これには異説もあるが)。じゃあ、帰納法は万能か?

というと、残念ながらそうでもない。確かに通信添削のテキストで書いたように、、誤ったサンプルを集めてしまったというような、いわゆる使用上のミスもあろう。しかしそれ以前の大問題がある。それは、「想定外」のケースだ。

帰納法は、集めたサンプルをもとに将来の仮説を立てる。ところが、いくらデータを集めたところで、現実がそれを超えることだってある。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)がその例として記憶に生々しい。

人間の英知には、やはり限りがあるような気がする。。「諸行無常」、現状は常にうつろう。一度立てた仮説を指針としつつも、決してそれに固執することなく柔軟に現実に挑む姿勢が、われわれ実務家には求められる。

Copyright © 2002 L.C.Lab All Rights Reserved.
スポンサーサイト



category :    論理力アップをめざす  comment : × track back : 0