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言葉とリズム 2/2

さて、宿題を検証してみよう。芭蕉の句「古池や…」だった。おそらく下のように、「ふるいけや」の後ろに3つ休符を入れ、あとの7+5の12字を一気に読んだ人が多いのではないだろうか(・は休符)。

  ふるいけや   かわずとびこむみずのおと
 ♪♪♪♪♪・・・♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

これは、4の倍数のリズムにするために、無意識に休みを入れることによる現象のようだ。

では、5・7・5・7・7はどうか。百人一首から、なぜか近畿圏の子どもたちに大人気の蝉丸の歌「これやこの行くも帰るも分かれては 知るも知らぬも逢坂の関」を取り上げてみよう。ちなみに、坊主めくりの時にこの人を引いてしまうと、特殊ルールが発生することがある。私が幼少期に住んでいたところでは、全員が手持ちの札を捨てなければいけないという迷惑なローカルルールがあった。

 これやこの    いくもかえるもわかれては    しるもしらぬもおおさかのせき
 ♪♪♪♪♪・・・♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪・・♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

これも上と同様、「これやこの」の後ろに3つ休みを入れた後、「いくもかえるもわかれては」を一気に読み、2つの休みをおいて下の句「しるもしらぬもおおさかのせき」と読み上げた人が多いと思う。そう、七五調は言葉の数ではなく、音符と休符の4つの連なりというリズムで構成されていたのである。

まだ首をかしげているアナタのために、七五調の童謡「うさぎとかめ」の楽譜の無料リンク(ちくま出版)を紹介しよう。これをみると、「もしもしかめよ」の「よ」にあたる7つ目の語の音を2倍に、次の「かめさんよ」の5つ目「よ」を3倍に伸ばしたうえ1つ休み、「♪(半拍)」4つ分で一小節をキープしていることがよくわかる。つまり4分の2拍子にするため、言葉を伸ばしてつじつまを合わせているのだ、日本語の自然なリズムになじませるように。

ん?冒頭の乗馬の話はどこに行った?童謡「おうまのおやこ」の方がよかったかな。

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